附物村(読み)つくものむら

日本歴史地名大系 「附物村」の解説

附物村
つくものむら

[現在地名]北区八多町附物はたちようつくもの

屏風びようぶ村の東にある有馬ありま郡の村。村域は南北に細長く、南は山地八部やたべ上谷上かみたにがみ村に接する。八多川支流の附物川が地内を流れる。慶長国絵図に「付物村」とみえ、高は四七四石余。正保郷帳には小村が一つあると記され、高は六九四石に急増。その後村高に大きな変化はない。村名表記は「附物」「付物」が両用されている。領主の変遷は市原いちはら村に同じ。かつて地内に真言宗の大蔵山奥蔵おくぞう寺があった。本尊帝釈天で、七堂伽藍が林立し僧舎七二坊があったという。三草みくさ(現社町)の戦に勝利した源義経凱旋の途中同寺に入り、大般若経を披見して裏書を添えたと伝え、弁慶筆という添書が寺宝として残っていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android