阿我郷(読み)あがごう

日本歴史地名大系 「阿我郷」の解説

阿我郷
あがごう

和名抄」高山寺本・東急本ともに訓を欠く。「日本地理志料」は「安賀」と読む。天喜四年(一〇五六)二月二三日付散位藤原実遠所領譲状案(東南院文書)に「阿我郷」とあり、郷内に「比奈村」「火食村」「上津阿保村」「中津阿保村」「古郡村」「上津田原村」の六村を記すが、上津阿保こうづあお中津阿保なかつあお阿保郷に、古郡ふるごおり上津田原かみつたわら神戸かんべ郷に属すると考えられる。また猪田いだ郷「東限阿我条(ママ)」とみえる。「三国地志」は「阿我は神戸の旧名」とする。「日本地理志料」は比自岐ひじき郷比自岐・岡波おかなみもり界外かいげ摺見するみ枅川ひじきがわ六村(現上野市)北山きたやま勝地かちじ妙楽寺みようらくじたき下川原しもがわら伊勢地いせじ奥鹿野おくがの(現名賀郡青山町)にあて、「大日本地名辞書」は明治二二年(一八八九)成立の神戸村の一部と古山ふるやま(現上野市)美濃波多みのはた(現名張市)などとするが、現枅川辺りと推定される比奈ひな村、現比自岐辺りとされる火食ひじき村を中心とする一帯と考えられる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android