阿分村(読み)あふんむら

日本歴史地名大系 「阿分村」の解説

阿分村
あふんむら

[現在地名]増毛郡増毛町阿分・信砂のぶしや

明治初年(同二年八月から同六年の間)から明治三三年(一九〇〇)まで存続した村。舎熊しやくま村の北にあり、南は信砂川、北はアフシラリ川(留萌市境)が流れる。明治六年の「天塩国地誌提要」に阿分村とみえ、二三戸・一〇七人(平民)定住があり、寄留者は男一五四人・女六人(戸数は六戸と記載)であった。同一二年の「共武政表」に戸数二九・人口一二〇、船舶四、物産は鰊・鮭・鮑・煎海鼠・薪・炭とある。同二四年には一〇五戸・六〇一人、学校一、馬二、五〇石以上船一・艀漁小廻船四八七(徴発物件一覧表)。おもな鰊建網の親方松江・相内・田中・石田などの諸家があり、数ヵ統から十数ヵ統を経営する者もいた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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