関東御口入地(読み)かんとうごくにゅうち

旺文社日本史事典 三訂版 「関東御口入地」の解説

関東御口入地
かんとうごくにゅうち

鎌倉幕府国司荘園領主と交渉して,御家人地頭などに推薦口入)し,補任できた土地
任命権は国司・領主にあるが,実質的には幕府所領を与えたことと同じ効果をもつ。幕府は御家人が不当に所職を改替された場合は,御家人の権利を保護した。また正当に改替された場合もそのあとにはほかの御家人を補任し,幕府勢力の維持拡大につとめた。

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「関東御口入地」の解説

関東御口入地
かんとうごくにゅうち

鎌倉時代,幕府から本所への申入れによって,御家人が地頭職・荘官職に任命された所領。幕府は1243年(寛元元)8月付の法令で,御家人が罪科のため本所に解任された場合,別の御家人の任命を本所に申し入れることを定めている。幕府の仲介地頭請所となった土地のこともいう。

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