長長・永永(読み)ながながしい

精選版 日本国語大辞典 「長長・永永」の意味・読み・例文・類語

ながなが‐し・い【長長・永永】

〘形口〙 ながながし 〘形シク〙 非常に長い。とてもながい。また、非常に長く時間がたっている。はなはだ久しい。
万葉(8C後)一一・二八〇二(或本歌)「あしひきの山鳥の尾のしだり尾の長永(ながながし)夜を独りかも寝む」
源氏(1001‐14頃)藤裏葉「かくて御まゐりは、北の方添ひ給ふべきを、常にながながしうえ添ひ侍ひ給はじ」
[補注]挙例の「万葉集」の「ながながし」は「~しき」という連体形が確立する以前に行なわれた語幹による連体法。
ながながし‐げ
〘形動〙
ながながし‐さ
〘名〙

なが‐なが【長長・永永】

〘副〙 (多く「と」を伴って用いる) とても長いさまを表わす語。
物事が空間的に長く続いているさまを表わす語。
※宇津保(970‐999頃)楼上上「楼のそばにもかかる反橋をしたり。〈略〉ながながとつくられたり。水はながながと下より流れまひて楼をめぐりたり」
② 時間が長くたっているさまを表わす語。長い間
※枕(10C終)二八「犬のもろ声にながながとなきあげたる」
日葡辞書(1603‐04)「Naganaga(ナガナガ)。〈略〉例、Naganaga(ナガナガ) トウリュウ スル」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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