長尾野村(読み)ながおのむら

日本歴史地名大系 「長尾野村」の解説

長尾野村
ながおのむら

[現在地名]山国町長尾野

日田郡北端の山村。東は玖珠くす古後こご(現玖珠町)、西は大石峠おしかとを越えると小河内おごうち(現日田市)、南は一尺八寸みおう山、北は下毛郡藤野木ふじのき村。長小野とも記される。江戸時代は森藩領であった。正保郷帳では有田ありた郷に属し、田方五三石余・畑方四九石余。柴山・茅山があり、日損所であった。元禄郷帳では高一〇五石余。一尺八寸山山麓の広い緩傾斜地を背にしているため、近隣数ヵ村に秣場を提供していたが、明和八年(一七七一)中摩なかま村との間に紛争が起こり、宇曾うそ円照えんしよう寺本堂で協議して解決している(「円照寺過去帳」円照寺文書)

長尾野村
ながおのむら

[現在地名]中央町長尾野

西の三本松さんぼんまつ山をはじめ山並に囲まれた集落。東は大岩野おおいわの村、南はなか村、西は松野原まつのはら村、北は小莚こむしろ村に接する。慶長国絵図に「長小野村」とみえ、正保郷帳によると高一三八石二斗余、うち田方九六石二斗余・畠方四二石余。中山手永に属した。殿の屋敷という伝承地名があり、すぐそば倉後くらうしろ・馬駆場という地名も残る(町誌中央)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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