鏡磨(読み)かがみとぎ

精選版 日本国語大辞典 「鏡磨」の意味・読み・例文・類語

かがみ‐とぎ【鏡磨】

〘名〙 青銅の鏡のくもりをみがいてつやを出すこと。また、それを業とする者。かがみみがき。
※文明本節用集(室町中)「鏡発 カガミトギ」
※俳諧・犬子集(1633)五「雲はらふ嵐や月のかがみとぎ〈徳元〉」
[語誌]日本古来の鏡は、白銅、青銅製でくもりやすいため、姿をよく映すには、見る面を磨いて反射させる必要があった。このためには、古くから砥粉(とのこ)水銀の他、蓚酸(しゅうさん)を含む酢漿草(かたばみ)柘榴(ざくろ)の汁が知られ、後には梅酢なども用いられた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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