錫ペスト(読み)スズペスト

デジタル大辞泉 「錫ペスト」の意味・読み・例文・類語

すず‐ペスト【×錫ペスト】

白色錫の製品を零下30度以下の低温に保つと、表面にはれもののような突起が生じ、感染症ペストのように広がり、ついには無定形・粉末状の灰色錫になって崩れてしまう現象

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「錫ペスト」の意味・読み・例文・類語

すず‐ペスト【錫ペスト】

〘名〙 (ペストはpest) β(ベータ)型の白石錫を用いた製品が、寒冷地などの温度の低い所に長く置かれたとき、一部にはれもの状の突起を生じてα(アルファ)型の灰色錫に転移する現象。一九世紀、ロシア博物館で発見されたが、当時原因不明で錫の博物館病といわれた。

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