金隠・睾丸隠(読み)きんかくし

精選版 日本国語大辞典 「金隠・睾丸隠」の意味・読み・例文・類語

きん‐かくし【金隠・睾丸隠】

〘名〙
① 大便所で、便器の前に設けた覆(おお)い。また、そのように作られた陶製の便器。
※書言字考節用集(1717)二「睾丸蔵 キンカクシ 雪隠所用」
② 特に、江戸末期の大型和船に設けられた便所としての飾り板。弁才船の船尾の「ちり」の下部に渡し、表面に花形などの彫刻がある。
※菱垣廻船歓晃丸図解略説(1911)一「きんかくし〔睾丸隠〕 ちりとちりとに掛けて、彫もの抔を施したる飾り板なり」
③ 鎧(よろい)の部分の名。前腰にある草摺(くさずり)をいう。前板(まえいた)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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