金国保(読み)かなくにほ

日本歴史地名大系 「金国保」の解説

金国保
かなくにほ

猪国いのくにの北部に比定され、近世の金国村を遺称地とする宇佐宮弥勒寺領。本家は山城石清水いわしみず八幡宮。建久八年(一一九七)の豊前国図田帳写(到津文書/鎌倉遺文二)に弥勒寺領内の加納得善とくぜん名田二六五町内に「金国十町」とある。鎌倉時代初期とされる弥勒寺喜多院所領注進状(石清水文書/大日本古文書四―二)にも「金国八町」とみえる。永仁五年(一二九七)六月日の善法寺尚清処分帳(同文書/鎌倉遺文二五)によれば、尚清の子息宮一若(通清)に譲与されている。元応元年(一三一九)八月日の弥勒寺権別当方祗候人数等定書(同文書/鎌倉遺文三五)では池尻いけじり(現川崎町)とともに善法ぜんぽう(現京都府八幡市)修理料所となっており、権別当(通清)の管領が認められている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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