野球の用語(読み)やきゅうのようご

日本大百科全書(ニッポニカ) 「野球の用語」の意味・わかりやすい解説

野球の用語
やきゅうのようご

アウトサイド・コーナー outside corner
 打者から見て本塁上の遠い側。外角。和製英語ではアウトコーナーともいう。

アシスト assist
打者が打った球を捕球後にある塁に送球し走者の刺殺を間接的に助けたり、打球または送球をはじくなどして、アウトの成立に関与したプレーヤーに与えられる記録。記録用語では補殺。

アット・バット at bat(s)
 打者の打撃機会。記録用語では打数。

アピール appeal
 守備側チームが、攻撃側チームによる規則に反した行為を指摘して審判員に対してアウトを主張し、その承認を求める行為。

アーンド・ラン earned run
 投手が相手に与えた得点のうち、自分の責任となるもの。自責点。

イリーガル・ピッチ illegal pitch
 投手が投手板に触れないで投げた打者への投球と、打者の虚をつくクイック・リターン・ピッチの二つがある。塁に走者がいればボークとなる。反則投球

インサイド・コーナー inside corner
 打者から見て本塁上の近い側。内角。和製英語ではインコーナーともいう。

インフィールド・フライ infield fly
 ノーアウトまたはワンアウトで、走者が一・二塁、または一・二・三塁にあるとき、打者が打った飛球で、内野手が普通の守備行為をすれば捕球できるもの。審判員の判断で宣告され、捕球されてもされなくても打者はアウトになる。

イン・フライト in flight
 打球、送球、投球が地面、あるいは野手以外のものにまだ触れていない状態。野手に触れただけの場合はイン・フライトの状態が続く。

ウィニング・ショット winning shot
 投手が打者を打ち取るための決め球

ウエスト・ピッチ waste pitch
 打者の打ち気を逸らしたり、盗塁やスクイズを防いだりするために投手がわざと投じる完全なボール球のこと。捨て球。和製英語ではウエスト・ボールともいう。

オーディナリー・エフォート ordinary effort
 天候やグラウンドの状態を考慮に入れ、あるプレーに対してそのリーグで平均的な技量をもつ野手の行う守備行為。記録員が失策の判断をするための基準とする。

オーバースライド/オーバースライディング overslide/oversliding
 走者が塁を滑り越すこと。扱いはオーバーランと同じ。

オーバーラン overrun
 走者が塁を走り越すこと。通常は塁に戻る前にタッグされればアウトになるが、打者走者が一塁をまっすぐ駆け抜けるときに限って、ただちに塁に戻ればオーバーランしてもかまわない。

犠打 sacrifice bunt
 犠牲バントの略。ノーアウトまたはワンアウトのとき、打者がバントをしてアウトになり、その間に1人または数人の走者が進塁したとき記録される。犠牲バントが記録された場合は、打者の打数はカウントされないので打率に影響しない。犠打になるはずと記録員が判断した打球を、野手がエラーしたために打者が出塁した場合には、失策と犠打の両方が記録される。

犠飛 sacrifice fly
 犠牲フライの略。ノーアウトまたはワンアウトのとき、打者が飛球を打ち上げ、外野手または外野のほうまで回り込んだ内野手が捕球した後、走者が得点した場合に記録される。犠牲フライが記録された場合は打者の打数はカウントされないので打率に影響しない。

 犠飛と記録されるためには得点が生じることが条件で、フライアウトの間に走者が本塁以外の塁に進んだ場合は犠飛ではない。また記録員が内野フライと判断した場合は、得点があっても犠牲フライではない。犠飛になるだろうと記録員が判断した打球を、野手がエラーして捕球できなかった場合には、失策と犠飛の両方が記録される。

クリーン・アップ clean-up
 塁上の走者を生還させることが期待される打順のこと。一般的にはチームの中心である4番打者をさす。日本では「クリーンアップ・トリオ」として主力打者である3番・4番・5番打者の3人をひとまとめにしてよぶのが普通。

コールド・ゲーム called game
 なんらかの理由で球審が打ち切りを命じた試合。雨天、日没等の天候状態によるものや、試合規定で時間制限やイニング制限等が設けられている場合などがある。また、日本のアマチュア野球では得点差によって打ち切る規定が設けられていることが多い。コールド・ゲームは正式試合となる。

サスペンデッド・ゲーム suspended game
 一時停止試合。正式試合として完了していない試合が、なんらかの理由によって途中で打ち切られた場合に、日を改めて続行試合を行い完了させるもの。正式試合となる回数(通常5回)が行われていなければサスペンデッド・ゲームにすることはできず、ノー・ゲームとなる。正式試合となる回数を行っていて、(1)同点の場合、(2)先攻チームがリードを奪った状態で後攻チームが同点、またはリードを奪い返す攻撃を行っていない場合にサスペンデッド・ゲームとなる。ただし、アメリカのプロ野球では規則通り扱われるが、日本の環境では続行試合を行うことは現実的ではないので、サスペンデッド・ゲームを採用していない場合が多い。

三振 strike out
 打者がストライクを3回宣告されてアウトになること。ツー・ストライク後のストライクの投球を打たずに三振することを「見逃し三振」、ツー・ストライク後の投球を打ちにいったが空振りして三振することを「空振り三振」とよぶ。ノーアウトまたはワンアウトで走者が一塁にいる場合を除き、打者が三振しても捕手が投球を正規に捕球できなかった場合(投球を確捕できずに落としたり、投球をノーバウンドで捕れなかったりした場合)は、打者は即アウトにはならず一塁に進む権利があり、守備側は打者走者か一塁に触球してアウトにする必要がある。

指名打者 designated hitter
 投手が打つ番のときにかわりに打つ打撃専門のプレーヤーのこと。英語の略でDHと称される。指名打者制度は、打撃力向上によって野球人気の回復を目ざしたメジャー・リーグのオーナー会議が発案し、1973年にアメリカン・リーグで採用された。日本プロ野球では1975年にパシフィック・リーグが採用した。

スクイズ・プレイ squeeze play
 ノーアウトまたはワンアウトで走者が三塁にいるとき、攻撃側がとる作戦。投球と同時に三塁走者がスタートし、打者はバントで確実に打球を前に転がして走者を生還させようとするもの。スクイズとは「搾りとる」という意味。

スコアリング・ポジション scoring position
 1安打で生還(得点)できる走者の位置で、二、三塁ベースをさす。

スリーフット・ライン three foot line
 本塁から一塁に引かれたファウル・ラインに対して、ファウル地域側に3フィート(91.4センチメートル)離して平行に描かれた、長さ48フィート(14.63メートル)のライン。正式名称は「スリーフット・ファースト・ベースラインthree foot first base line」。基点は本塁から45フィート進んだ地点で、一塁ベースを3フィート通り越したところで終わる。打者走者が一塁に向かう際、スリーフット・ラインとファウル・ラインによって形づくられる「スリーフット・レーン」の中を走らないで、一塁への送球を捕らえようとする野手の守備を妨害したとみなされれば、故意に守備を妨げたのでなくともアウトになる。

スロー throw
 野手による「送球」のこと。投手が打者に投げる「投球」と区別される。

セット・ポジション set position
 投手が投球に際してとらなければならない投球姿勢のうちの一つ。軸足を投手板に触れて置き、さらに他方の足は投手板より前に置き、投球前にかならずボールを身体の前方に保持して完全に静止する(これを「セットする」という)ことが要求される。もう一つの投球姿勢であるワインドアップポジションに比べると投球動作をすばやく行えるので、塁に走者がいる場合はセット・ポジションで投げるのが普通である。

タイム・オブ・スロー time of throw
 「送球当時」を意味する術語。野手が悪送球してボールがグラウンド外に出てしまったようなときは走者に進塁権が与えられるが、その場合は野手が送球を行ったときに走者が占有していた塁を基準とする。野手の悪送球による進塁は、送球当時の占有塁から2個の塁が与えられる。

タイム・オブ・ピッチ time of pitch
 「投球当時」を意味する術語。投手板に触れている投手が打者に投球したり、塁に送球したりしたものがグラウンド外に出てしまったようなときは走者に進塁権が与えられるが、その場合は投手が投球や送球を行ったときに走者が占有していた塁を基準とする。投手板に触れた投手の暴投や悪送球による進塁は、投球当時から1個の進塁が与えられる。

タッグ tag
 野手がボールを手またはグラブに保持し、走者をアウトにしようとしてボールまたはボールの入ったグラブを走者の身体に触れさせる行為。

タッグ・アップ tag up
 走者が、規則によって帰塁しなければならない塁に戻り、ふたたび次の塁にスタートすること。リタッチに同じ。野手が飛球をキャッチする前に走者が塁を離れた場合は、守備側が正規にアピールするとアウトになる。和製英語ではタッチ・アップともいう。

タッグ・プレー tag play
 塁を離れている走者に、ボールまたはボールを保持したグラブを触れさせることによってアウトにしようとするプレー。塁に向かってくる走者を待ち構えてタッグしようとするプレーも含む。

タッチ touch
 プレーヤーまたは審判員の身体やユニフォーム、あるいは用具のどの部分にでも、ボールやボールを保持したグラブが触れること。ただし、プレーヤーが身に着けているブレスレッドやネックレス等の装身具は除く。

ダブル・プレー double play
 守備側プレーヤーが連続した動作で2人の攻撃側プレーヤーをアウトにするプレー。二つのアウトの間に失策が介在したものはダブル・プレーとはならない。併殺。

ダブルヘッダー double-header
 相次いで行う2試合のこと。

ツーシーム・ファストボール two-seam fastball
 直球の一種。打者から見たとき、ボールの1回転で縫い目(シーム)が2回通過するように見えることから、こうよばれる。ツーシームと略すことが多い。フォーシーム・ファストボールに比べると打者の手元で微妙に変化したり、沈み込んだりするのが特徴。

デッド・ボール dead ball
(1)規則によってプレーが一時停止されたために、プレーから外されたボールのこと。ライブ・ボールの逆。

(2)和製英語で死球のこと。正しくはヒット・バイ・ピッチhit by pitchという。

トリプル・プレー triple play
 守備側プレーヤーが連続した動作で3人の攻撃側プレーヤーをアウトにするプレー。三つのアウトの間に失策が介在したものはトリプル・プレーとはならない。三重殺。

パスト・ボール passed ball
 捕手が、普通の守備をすれば捕球できたと思われる投手の投球を、捕球または処理しないで走者を進塁させたときに記録されるミスプレー。捕逸。和製英語ではパス・ボールともいう。

バッター batter
 バッタースボックスに入って攻撃するプレーヤー。古くはバッツマンまたはストライカーとも称した。打者。

バッター・ランナー batter runner
 打者が投球を打つか、その他の理由で一塁に走る義務を負った状態を表す術語。打者走者。

バッテリー battery
 投手(ピッチャー)と捕手(キャッチャー)をあわせてよぶことば。

バント bunt
 バットをスイングしないで、内野をゆるく転がるように意識的にミートした打球。

ビジティング・チーム visiting team
 プロ野球では本拠地制度をとっており、対戦する二つのチームのうち本拠地側でないチームをさす。規則ではビジティング・チームが先攻と定められている。ビジターともいう。

ピッチ pitch
 投手による打者への「投球」のこと。野手の送球である「スロー」と区別される。

ヒット・エンド・ラン hit and run
 投手が投球すると同時に走者が次の塁へスタートし、打者はその投球を打ってゴロにすることで、走者が通常より早く次の塁へ到達したり、一つ余分な塁をねらったりする戦術。日本語では「エンド・ラン」と略すことも多い。

ピボット・マン pivot man
 ダブル・プレーやトリプル・プレーを行う際、途中のベースにいてボールを継送するプレーヤー。たとえば走者一塁で打者が遊撃ゴロを打ち、遊撃手から二塁ベースに触れている二塁手へ、二塁手から一塁ベースに触れている一塁手へとボールを転送する場合なら、二塁手がピボット・マンである。

ファウル・チップ foul tip
 打者の打ったボールが、鋭くバットから直接捕手の手に飛んで、正規に捕球されたものをいう。ただし、チップした打球が最初に捕手の身体または用具に触れて跳ね返ったものを地面に落ちる前に捕球した場合も、ファウル・チップと認められる。ファウル・チップはボールインプレーでストライクとなる。ファウル・チップとなる可能性がある打球でも、捕手が正規に捕球できず地面に落としたものはファウル・チップではなく、単にファウル・ボールとなる。

ファウル・ボール foul ball
 打者が正規に打ったボールで、(1)一塁または三塁より手前のファウル地域内に止まったもの、(2)ファウル地域に触れながら転がって一塁または三塁を通過するか、地面にバウンドしてから一塁または三塁を越える際にファウル地域の上方空間を通過したもの、(3)一塁または三塁を越えたファウル地域内に最初に落下したもの、(4)ファウル地域内またはその上方空間でプレーヤーまたは審判員の身体、あるいは地面以外のもの(用具など)に触れたもの、をいう。

 野手に触れない打球が投手板に当たり、リバウンドして一塁または三塁より手前のファウル地域に出て止まった場合はファウル・ボールである。投球を打ったりバントしたりした後、まだバッタース・ボックス内にいる打者の身体または所持するバットに反転した打球が触れたときもファウル・ボールである。また、一塁に走り出した打者走者およびファウル地域に位置していた一塁走者または三塁走者が、故意でなく打球に触れた場合もファウル・ボールとなる。

フェア・ボール fair ball
 打者が正規に打ったボールで、(1)一塁または三塁より手前のフェア地域(いわゆるダイヤモンド内)に止まったもの、(2)フェア地域に触れながら転がって一塁または三塁を通過するか、地面にバウンドしてから一塁または三塁を越える際にフェア地域の上方空間を通過したもの、(3)一塁、二塁、または三塁のベースバッグに触れたもの、(4)最初に落ちた地点が一塁二塁および二塁三塁を結ぶ線上か、その線を越えた外野のフェア地域であったもの、(5)フェア地域でプレーヤーまたは審判員に触れたもの、(6)フェア地域を通過しながら外野フェンスを越えたもの、をいう。

 打球が最初は内野のフェア地域に落ちても、プレーヤーや審判員に触れないで一塁または三塁を通過する前にファウル地域へ転じ去ればファウル・ボールである。逆に、打球がファウル地域を転がることがあっても一塁または三塁を通過するときにフェア地域を通ればフェア・ボールである。フェアとファウルを分ける基準点は一塁および三塁のベースバッグであり、ベースバッグの上を通過したものはフェアとなる。打球に野手が触れた際は、ボールとファウル・ラインとの位置関係でフェアかファウルかが判定されなければならず、打球に触れた野手自身がフェア地域にいたかどうかで判定されるのではない。

フォーシーム・ファストボール four-seam fastball
 直球の一種。打者から見たとき、ボールの1回転で縫い目(シーム)が4回通過するように見えることから、こうよばれる。フォーシームと略すことが多い。ツーシーム・ファストボールに比べて素直な回転であまり変化せず打者の手元まで届くのが特徴で、日本で広く「ストレート」とよばれている球種はフォーシームのことである。

フォース・ダブル・プレー force double play
 フォース・アウトの連続によるダブル・プレー。

フォース・プレー force play
 打者が打つか、その他の理由で一塁に進まなければならなくなったことにより、同時に押し出されて元の塁の占有権を失い、進塁の義務が生じている走者に対するプレーのこと。フォースの状態にある走者をアウトにするためには、塁を離れている走者の身体にボールまたはボールを保持したグラブを触れさせるという通常の方法以外に、走者が進むべき塁に到達する前に、その塁にボールを触れさせるかボールを保持して身体の一部を触れさせれば、その走者をアウトにすることができる。このプレーによるアウトをフォース・アウト(封殺)とよぶ。

プット・アウト put out
 野手がイン・フライトの打球をとらえて打者をアウトにした場合か、他の野手からの送球を受けてフォース・アウトになる塁に触れることで走者をアウトにした場合、塁を離れている走者にボールを触れさせることでアウトにした場合に記録される項目。記録用語では刺殺。

ベース base
 走者が得点するために触れなければならない四つの地点。キャンバス地のバッグやゴムの平板で表示される。

ベース・オン・ボールス base on balls
 打者が投球に対する「ボール」の宣告を4回得て安全に一塁に進むこと。四球。守備側の作戦上、打者との勝負を避けてわざとフォア・ボールにすることを規則では「故意四球」といい、俗に「打者を敬遠する」ともいう。2017年にはアメリカのオフィシャル・ルールで、守備側監督の申告による故意四球の規則が採用され、わざとボール球を4回投げる必要がなくなった。日本でも2018年から採用されている。四球を意味するフォア・ボールは和製英語。

ベースコーチ base coach
 一塁と三塁のコーチスボックスにそれぞれ1人ずつ配置され、ボックス内から打者や走者を指図する者。プレーヤーと同じユニフォームを着用する。

ボーク balk
 塁上に走者がいるときの投手の反則行為。全走者に1個の進塁が与えられる。

ボナ・ファイド・スライド bona fide slide
 「正しいスライディング」のこと。走者がダブル・プレーを防ごうと正しいスライディングをせずに、野手に接触したり、接触しようとしたりすれば守備妨害となり、その走者だけでなく打者走者もアウトになる。

ホーム・チーム home team
 プロ野球では本拠地制度をとっており、対戦する二つのチームのうち本拠地側のチームをいう。規則ではホーム・チームが後攻と定められている。

ホームラン home run
 打者がフェアグラウンドの延長上の場外に打球を打ちこみ4個の安全進塁権を得て得点するか、ヒットを打って相手のエラーによらず一気に本塁まで生還して得点すること。本塁打。前者は打撃の醍醐味(だいごみ)として貴重なものとされ、「柵(さく)越え(オーバー・フェンス)」「アーチをかける」などさまざまな呼び名がある。後者はインサイド・パーク・ホームランとかランニング・ホームランなどとよばれる。

ライブ・ボール live ball
 競技中のボールのこと。プレーが中断された場合の「デッド・ボール」に対していわれる。

ランダウン・プレイ rundown play
 塁を離れている走者をアウトにするため、2人以上の野手が走者を挟み撃ちにして追いかけるプレー。挟撃プレー、挟殺プレーともいう。

リタッチ retouch
 走者が規則によって帰塁しなければならない塁へ帰る行為。飛球が捕らえられたときに離塁していた走者が進塁の基点となる塁に帰る行為と、飛球が打たれたとき塁にタッチしていて、野手が捕球したのを見て次塁へスタートする行為の2種類がある。

リバース・フォース・ダブル・プレー revers force double play
 第1アウトがフォース・プレーで行われ、そのためにフォースの状態が解除された走者に対してタッグ・プレーが行われて第2アウトが成立したものをいう。

(例)ワンアウト走者一塁、打者が一塁ゴロを打ち、捕球した一塁手が一塁に触れ(フォース・プレーで打者走者がアウトになりツーアウト)、続いて二塁に送球して一塁走者をアウト(タッグ・プレーでスリーアウト)にした場合。

ワイルド・スロー wild throw
 野手が他の野手に対して行った送球が、受け手の野手が捕球できないほど外れてしまうこと。悪送球。

ワイルド・ピッチ wild pitch
 投手が打者に投球したボールが、捕手が普通の守備行為では捕球できないほど外れてしまい、走者を進塁させた場合に記録されるミスプレー。暴投。

ワインドアップ wind-up
 投手が打者に投球するに際して、ボールを保持した両手を頭上に振りかぶること。

ワインドアップ・ポジション wind-up position
 投手が投球に際してとらなければならない投球姿勢のうちの一つ。軸足は投手板に触れて置き、他方の足の置き場所には制限がない。軸足を投手板に触れ、両手でボールを身体の前方に保持すればワインドアップ・ポジションをとったものとみなされる。この状態から両腕を頭上に振りかぶってもよいし(ワインドアップ)、両手を身体の前方にあわせたまま(ノーワインドアップ)投球動作に入ってもよい。また、投球動作に入る際、自由な足を一歩後方に引いてから前方に踏み出すこともできる。

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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