野牛島村(読み)やごしまむら

日本歴史地名大系 「野牛島村」の解説

野牛島村
やごしまむら

[現在地名]八田村野牛島

六科むじな村の東にあり、北はほぼ東流する御勅使みだい(北御勅使川)を境に下条南割しもじようみなみのわり(現韮崎市)。東は釜無川浸食崖で、東部低地は同川氾濫原。北端にあるあか山と称するローム層の丘は北方竜岡たつおか台地の先端で、北御勅使川が開削されたとき台地の末端を切通して流路をつくったため、当地内に赤山が残った。そのためこの丘からは竜岡台地から出土するのと同時期の縄文土器が発見されている。集落は初め北部能蔵のうぞう池の北にあったが、文政四年(一八二一)三月二五日の大火で焼失したのち南方へと移転したという(八田村誌)。永禄八年(一五六五)四月晦日の免許状写(竜王村史)によれば、竜王河原りゆうおうがわら(現竜王町)開発のために他郷から移住した五〇軒のなかに野牛島郷からの者の家が一軒みえる。慶長六年(一六〇一)検地帳(県立図書館蔵)には野牛島之郷とみえ、田二五町二反余・畑二一町八反余、ほかに熊三荒田一町一反余・畑八町余、弾正荒田一町八反余・畑二町余、川荒一一町四反余の荒地があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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