酒匂川歩渡場(読み)さかわがわかちわたしば

日本歴史地名大系 「酒匂川歩渡場」の解説

酒匂川歩渡場
さかわがわかちわたしば

酒匂川下流の酒匂村と対岸網一色あみいしき村を結ぶ東海道の渡場。酒匂川の渡渉は中世には「楊下船」(年未詳「源頼朝袖判仲慶奉書」県史一)、戦国期には「河越舟方」(年未詳「北条氏政掟書写」県史三)によって行われていたらしい。

近世に入ると東海道の一要衝として諸規定が発せられる。渡渉は渡舟を用いず、「酒匂仮橋毎年十月初より懸渡、翌年三月頃迄橋置候、人足之儀は従西郷村々為出、扶持方遣召仕候、奉行馬廻之者申付候、橋之間数年々増減御座候」(貞享二年「御引渡記録」県史四)とあるように、主として冬季は仮橋を架し、ほかの時期は川越人足による肩渡しおよび輦台越えとした。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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