部屋河岸(読み)へやかし

日本歴史地名大系 「部屋河岸」の解説

部屋河岸
へやかし

[現在地名]藤岡町部屋

巴波うずま川に設けられた河岸。慶安四年(一六五一)の「下野一国」には白鳥しろとり(現小山市)みどり川の間に位置する「部屋舟渡場」が記されるので、設置の時期は近世初めということになる。白鳥までは三二町、緑川までは一里二町の距離。元禄三年(一六九〇)の幕府廻米津出浦々河岸之道法并運賃書付(徳川禁令考)にも廻米積出河岸としてあげられ、問屋四軒、船三二。上流栃木河岸より江戸方面へ送られる諸荷物の積替河岸であった。元文四年(一七三九)と推定される野州五河岸書上状(茨城県井上滋文書)には問屋七軒でうち二軒休株、五軒のうち四軒は舟各一艘ずつをもち、五軒共同で三六艘と合せ計四〇艘があった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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