追討・追撃・追打(読み)おいうち

精選版 日本国語大辞典 「追討・追撃・追打」の意味・読み・例文・類語

おい‐うち おひ‥【追討・追撃・追打】

〘名〙
① 逃げる敵を追いかけて討ち取ること。ついげき。尾撃
随筆常山紀談(1739)拾遺二「このとき西党大に敗して、郷戸(がふと)、赤坂迄二里の間追討(オヒウチ)に逢ふ者おびただし」
② 跡を追いかけること。跡から続いて物事を行なうこと。
滑稽本・八笑人(1820‐49)五「是から直(すぐ)に追打(オヒウチ)に汁こぼしへ乗り込まうか」
相手弱みを見てつけこむこと。また、攻められてひるんだ相手をさらにやりこめること。
浮世草子・新色五巻書(1698)一「京より伏見ゑくだる籠も爰(ここ)に休みて籠替(かへ)談合、極まっておい打のとりやり」

おい‐う・つ おひ‥【追討・追撃・追打】

〘他タ四〙
① 追いかけて攻め討つ。逃げる敵を追いかけて攻撃する。追撃する。
古事記(712)中「爾に頂髪(たぎふさ)の中より、設けし弦を採り出して、更に張りて追撃(おひう)ちき」
② 打って追い払う。
読本春雨物語(1808)死首のゑがほ「『帰れ。かへらずは、〈略〉男どもに棒とらせて、追うたんぞ』とて」
③ 相手の弱みにつけこむ。ひるんだ相手をさらにやりこめる。
※浮世草子・新色五巻書(1698)四「此女の方より帯・着物・頭巾、追討(オイウッ)ての恋」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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