踏抜・踏貫(読み)ふみぬく

精選版 日本国語大辞典 「踏抜・踏貫」の意味・読み・例文・類語

ふみ‐ぬ・く【踏抜・踏貫】

〘他カ五(四)〙
① 踏んだ足で物に穴をあける。踏んで突きぬく。深く踏みこむ。ふんぬく。
書紀(720)神代上(兼方本訓)「剣柄(たかひ)を急握(とりしは)りて堅庭(かたには)を蹈(ふ)むで股(むかもも)に蹈(フミヌキ)(〈別訓〉ふみをとし)」
② 釘、刺(とげ)などを踏んで足に突き刺す。踏んで足につらぬき通す。ふんぬく。
今昔(1120頃か)五「吉く見れば足に大なる(くひ)を踏み貫きたり」

ふみ‐ぬき【踏抜・踏貫】

〘名〙 (「ふみぬぎ」とも) 釘、刺などを踏んで足の裏に突き刺すこと。また、その傷。ふんぬき。〔日葡辞書(1603‐04)〕
福翁自伝(1899)〈福沢諭吉王政維新「仮令ひ弾丸に中らないでも、足に踏抜(フミヌ)きしても損だ」

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