足守庄(読み)あしもりのしよう

日本歴史地名大系 「足守庄」の解説

足守庄
あしもりのしよう

和名抄」賀陽郡足守郷の郷名を継ぐものか。葦守とも記した。足守川右岸の現上足守、左岸の現下足守を遺称地とし、北部を除き足守川左岸を庄域とした。北は阿宗あぞ郷・大井おおい庄、南は生石おうし庄と接し、南東端は備前国境であった。九世紀以来、一帯には賀陽氏が勢力を有していた。山城神護じんご寺領。

元暦二年(一一八五)正月一九日の文覚起請文(神護寺文書)によると、もとは後白河院領で、安倍資良が庄内の私得分を神護寺護摩堂へ寄進したことにより、元暦元年に法皇年貢一円を同寺に寄進、しかしこの年貢は文覚への寄進であり、文覚が改めて寺の薬師如来に寄進したという。後白河院への寄進は嘉応元年(一一六九)かそれ以前で、同年に立券庄号され四至示等を明示した庄絵図(同寺蔵)が作成されたものと思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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