赤衣・赤絹(読み)あかぎぬ

精選版 日本国語大辞典 「赤衣・赤絹」の意味・読み・例文・類語

あか‐ぎぬ【赤衣・赤絹】

〘名〙 (古くは「あかきぬ」とも)
赤色に染めた絹織物
書紀(720)垂仁二年「是歳赤絹一百疋(ひとももまき)(も)たせて、任那の王(こきし)に賜(たうびつか)はす」
② 緋色の袍(ほう)。五位の人が着る朝服。
源氏(1001‐14頃)澪標「良清も同じすけにて、〈略〉おどろおどろしきあかきぬすがたいと清げなり」
検非違使などの下役人や貴族の下部が着る赤色、桃色狩衣(かりぎぬ)
※枕(10C終)二二五「あかぎぬ着たる男の行くこそをかしけれ」
④ 軍荼利夜叉明王(ぐんだりやしゃみょうおう)本尊として行なう修法に、法師が着る赤色の法衣。この修法は調伏の法なので、全て炎の色として赤を用いる。
※栄花(1028‐92頃)初花「心誉阿闍梨(あざり)は、軍陀利(ぐんだり)の法なるべし、あかぎぬ著たり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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