贄・牲(読み)にえ

精選版 日本国語大辞典 「贄・牲」の意味・読み・例文・類語

にえ にへ【贄・牲】

〘名〙
① 神に供えたり、天皇に献上したりする魚・鳥などの食べ物。また、神や天皇にささげる、新穀などその年の新物をもいう。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
※新撰六帖(1244頃)三「手むくべき神のにへぞとことよせておまへの河はやなうちてけり藤原光俊〉」
挨拶としての贈り物。会見の時の礼物。みやげ。進物
※宇津保(970‐999頃)吹上上「これは酒殿〈略〉す・ひしほ・つけもの、皆同じごとしたり。にゑものどももあり」
③ ある目的を達するためなどに払われる、物や労力。いけにえ。犠牲
※彝倫抄(1640)「みづから牲(ニヱ)のすがたに御なりあって、天に向(むかい)て御祈誓あり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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