賀茂角足(読み)かもの つのたり

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「賀茂角足」の解説

賀茂角足 かもの-つのたり

?-757 奈良時代の官吏
天平(てんぴょう)15年(743)外従五位下。天平勝宝(しょうほう)元年紫微中台(しびちゅうだい)の設置にともない左兵衛率(さひょうえのかみ)で紫微大忠をかね,紫微令(れい)(長官)藤原仲麻呂側近となる。9年正五位上にすすんだが,遠江守(とおとうみのかみ)にうつされた直後,仲麻呂打倒をくわだてた橘(たちばなの)奈良麻呂の変で捕らえられ,同年7月4日拷問(ごうもん)下に死去した。氏は鴨ともかく。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の賀茂角足の言及

【橘奈良麻呂の変】より

…しかし密告があいつぎ,とくに7月2日の上道斐太都(かみつみちのひだつ)の密告によって,仲麻呂は機先を制して一党を逮捕した。すぐさま訊問が行われ,黄文(きぶみ)王,道祖王,大伴古麻呂,小野東人,多治比犢養(たじひのこうしかい),賀茂角足らの中心人物は拷問によって杖下に死し,安宿(あすかべ)王大伴古慈斐(こじひ)その他多数が流罪に処された。奈良麻呂の消息は《続日本紀》にはみえないが,やはり殺されたのであろう。…

※「賀茂角足」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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