賀茂市場村(読み)かもいちばむら

日本歴史地名大系 「賀茂市場村」の解説

賀茂市場村
かもいちばむら

[現在地名]加茂川町加茂市場かもいちば

大谷おおたに村の枝村元兼もとかねの西にあり、宇甘うかい川に沿う。川沿いに金川かながわ往来が東西に通り、美作に向かう大山往来が分岐する。賀茂郷総社と伝えるそう社が鎮座し、門前に開かれた市場集落である。総社境内に弘安四年(一二八一)の銘をもつ石灯籠、貞治四年(一三六五)銘の石造地蔵菩薩立像(ともに県指定重要文化財)があり、当地域が古くから開けた所であったことをうかがわせる。藤沢ふじさわに天正年間(一五七三―九二)毛利氏の将粟屋与十郎が拠った藤沢(藤才)城跡がある(備陽国誌)

寛永備前国絵図に加茂一場村とみえ、高一九七石余。寛永七年(一六三〇)検地によれば朱印高のほか改出高一〇六石余(貞享元年「津高郡高目録」池田家文庫)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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