貴船神社(神奈川県)(読み)きぶねじんじゃ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「貴船神社(神奈川県)」の意味・わかりやすい解説

貴船神社(神奈川県)
きぶねじんじゃ

神奈川県足柄下(あしがらしも)郡真鶴(まなづる)町に鎮座祭神は大己貴命(おおなむちのみこと)(大国主命)、事代主(ことしろぬし)命、少彦名(すくなひこな)命。創建年代不詳。社伝によれば、889年(寛平1)6月15日、神霊伽藍(がらん)の船に召されて真鶴半島の先端三ツ石に降臨、これを迎えて奉祀(ほうし)したのに始まるという。社殿は1852年(嘉永5)の再建。旧郷社。7月27、28日の例祭は海上安全を祈って神輿(みこし)の海上渡御(とぎょ)があり、豪華な装飾で有名。県の無形民俗文化財に指定されている。当地は石材の産地として古くから江戸との交通があり、隅田(すみだ)川の船遊びに倣ったものという。

[菟田俊彦]

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