象・模(読み)かたどる

精選版 日本国語大辞典 「象・模」の意味・読み・例文・類語

かた‐ど・る【象・模】

〘他ラ五(四)〙 (「形取る」の意)
① 物の形をうつしとる。また、似せたりまねたりする。
書紀(720)神代上(兼方本訓)「世人(よひと)或いは双生(ふたこうむこと)有るは此(これ)を象(カタトリ)てなり」
紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一一日「裳は海部を織りて、大海のすりめにかたどれり」
② 形のない物事の内容を形で示す。象徴する。
※土井本周易抄(1477)四「臣が君に進む象をかたどるぞ」
仮名草子浮世物語(1665頃)一「陳思王双六を作り、十二棊を十二月とし、黒白三十の石を三十日にかたどれり」

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