讃州寺(読み)さんしゆうじ

日本歴史地名大系 「讃州寺」の解説

讃州寺
さんしゆうじ

[現在地名]北区鷹峯千束町

臨済宗大徳寺派。鶏足山と号し、本尊地蔵菩薩。古くは京都市上京区の現在の讃州寺町の地にあった。寺号は室町時代の武将細川讃岐守政之の邸宅を寺としたことによるという(坊目誌)。「応仁記」に「館ニ火ヲカケテ讃岐守ガ館ヘゾ入ニケル。寄手、備中守ガ館落ケレバ、勝ニ乗リ讃岐守ガ館ヘ押寄ケル。此館ニハ淡路ノ守護和泉守衆京極衆一万余人楯籠ル」とある。中古京師内外地図には「讃州陣館」とみえる。「親長卿記」文明七年(一四七五)六月二四日条に「朝間参詣誓願寺并讃州陣地蔵蔵珠寺、等了」、「宣胤卿記」同一三年七月三日条に「詣真如堂并蔵珠院地蔵」とあり、地蔵菩薩を本尊とする蔵珠寺(院)が同地にあったことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報