謝雪紅(読み)しゃせつこう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「謝雪紅」の意味・わかりやすい解説

謝雪紅
しゃせつこう / シエシュエホン
(1901―1970)

中国の女性革命家。台湾の彰化生まれ。1921年反日団体に加盟、1925年上海(シャンハイ)の五・三〇事件に参加し、別名飛英」で活躍、同年中国共産党に入党モスクワへ行き、帰国後、日本共産党台湾民族支部(台湾共産党)の組織に加わり、1931年の台湾共産党事件(台湾総督府による弾圧)で逮捕され、1939年に重病のため釈放された。第二次世界大戦後、1947年台湾民主自治同盟主席として、国民党に対する武装蜂起(ほうき)(二・二八事件)を指導、のち逃亡して翌1948年に大陸の解放区に入り、1949年新中国の政治協商会議全国委員。1954年全国人民代表大会の福州代表、1958年「右派分子」として代表資格を剥奪(はくだつ)され、文化大革命の最中に死去した。

[加藤祐三]

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世界大百科事典(旧版)内の謝雪紅の言及

【台湾民主自治同盟】より

…台盟とも略称する。1947年2月28日,台湾で国民党支配に反対する大規模な武装蜂起(二・二八事件)が起こったが,弾圧によって大陸に逃れた指導者謝雪紅らが,同年11月12日大陸の台湾省出身者を結集して創立した。主席に謝雪紅,副主席に李純青が就任し,台湾全省人民に反米反蔣を呼びかける活動を行った。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」