諒闇・諒陰・亮陰(読み)りょうあん

精選版 日本国語大辞典 「諒闇・諒陰・亮陰」の意味・読み・例文・類語

りょう‐あん リャウ‥【諒闇・諒陰・亮陰】

〘名〙 (「諒」はまこと、「闇」は謹慎の意、「陰」は「もだす」と訓じ、沈黙を守る意。一説に、「梁闇」の二字と同じで、むねとする木に草をかけたもので、喪中に住む小屋の意)
天皇の服する喪のうち、もっとも重いもの。期間一年。本来天皇の父母に対して行なわれるものであるが、その他に対して行なわれる例も多い。臣下にも素服を与えて服喪させるが、その期間は一定していない。ろうあん。りょういん。
※続日本紀‐天平勝宝七年(755)正月辛酉「廃朝、以諒闇故也」 〔論語‐憲問〕
讚岐典侍(1108頃)下「万はてぬれば廿五日世中の諒闇ぬぎあはる」
③ ひじょうに暗いこと。
※拾玉得花(1428)「大神岩戸を閉ぢさせ給て、世海、国土常闇となて、りゃうあんなりしに、思はずに明白となる切心は」

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