誹諧破邪顕正(読み)はいかいはじゃけんしょう

改訂新版 世界大百科事典 「誹諧破邪顕正」の意味・わかりやすい解説

誹諧破邪顕正 (はいかいはじゃけんしょう)

俳諧論書。随流著。1679年(延宝7)刊。高政(たかまさ)編《俳諧中庸姿(つねのすがた)》の俳風があまりに奇矯であったため,編者独吟の一句一句に批判を加えた書。俳諧も歌道の一体であるという貞門の保守的俳諧観に終始する。文中宗因への非難に答えるためと称し,同門の惟中(いちゆう)が《破邪顕正返答》(1680)を著したが,同門俳人の神経を逆なでする発言があったため,内外両派から攻撃された。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android