読癖・詠癖(読み)よみくせ

精選版 日本国語大辞典 「読癖・詠癖」の意味・読み・例文・類語

よみ‐くせ【読癖・詠癖】

〘名〙
漢字仮名で書かれた語を読む場合、その語に限って一般の常識とは違った読み方をする、その読み方。春宮(とうぐう)冷泉(れいぜい)定考(じょうこう)百人一首(ひゃくにんしゅ)大殿油(おおとなぶら)の類や、助動詞「けらし」をゲラシと読むことなど。時代により、また流派・学派によっても一様ではなかった。〔文明本節用集(室町中)〕
※評判記・色道大鏡(1678)四「うたがるたとらぬぢょらうはあらねどもうたのよみくせしる人ぞなき」
漢文を訓読する際の、伝統的な訓法。
※漢書列伝景徐抄(1477‐1515)陳勝項籍第一「史記家と漢書家の読くせをみるに」
③ 文章などを声に出して読み上げるときの、読み方の傾向。
滑稽本浮世床(1813‐23)二「よみくせ 徐庶命、徐庶命をウ受、ヱヱ受」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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