誓願寺渡戸(読み)せいがんじわたど

日本歴史地名大系 「誓願寺渡戸」の解説

誓願寺渡戸
せいがんじわたど

愛宕あたご山東麓にある天台宗の愛宕山誓願寺(明治維新後に廃寺)前から広瀬川対岸の土樋つちといに渡す。現在の愛宕橋より下流にあった渡しで、「残月台本荒萩」の四渡戸、「奥陽名数」の三渡戸の一つであった。仙台城下と名取郡を結ぶ連絡路の一つ。この渡しに下る坂は難所で、「徒歩にて往来たやすからす、夜道慎むべき所」であった(仙台萩)。「残月台本荒萩」によると「賃銭往来片通三文」で、自分渡し(個人経営)という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報