試・験(読み)ためし

精選版 日本国語大辞典 「試・験」の意味・読み・例文・類語

ためし【試・験】

〘名〙 (動詞「ためす(試)」の連用形の名詞化)
① (「に」を伴って副詞的に用いることもある) ためすこと。こころみること。試験。
浮世草子・好色二代男(1684)二「何が出るぞ様(タメシ)にと、年明前(ねんあきまへ)女郎の、しかもふてきない人」
※義血侠血(1894)〈泉鏡花〉一「物は可試(タメシ)だ。まあ御召しなすって下さい」
② 兜・鎧(よろい)などで、矢玉を通さないことを証明済みであること。
仮名草子・尤双紙(1632)上「おもさ物之しなじな〈略〉ためしのかぶと、ぐそく」
③ 「ためしぎり(試斬)」の略。
※刑罪大秘録(1814か)御様之事(古事類苑・法律三三)「御様(ため)しは、前広御腰物奉行より町奉行え懸合有之」

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