言遣(読み)いいやる

精選版 日本国語大辞典 「言遣」の意味・読み・例文・類語

いい‐や・る いひ‥【言遣】

〘他ラ四〙
口頭、または書面で告げ知らせる。言ってやる。また、歌を詠んで送る。
万葉(8C後)四・五四三「道守の問はむ答へを言将遣(いひやらむ)すべを知らにと立ちて爪(つま)づく」
伊勢物語(10C前)二五「逢はじともいはざりける女の、さすがなりけるがもとに、いひやりける」
② (多く打消の語を伴って) すらすらとよどみなく言う。思いどおりに言う。
蜻蛉(974頃)中「涙にむせぶとすていひもやられず」
③ 言い表わす。口に出して言う。
④ 話して、鬱屈(うっくつ)した思いを晴らす。言って、気をまぎらわせる。
源氏(1001‐14頃)竹河「あはれといひやるべきかたなきことなり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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