言過(読み)いいすぎる

精選版 日本国語大辞典 「言過」の意味・読み・例文・類語

いい‐す・ぎる いひ‥【言過】

〘他ガ上一〙 いひす・ぐ 〘他ガ上二〙 度を越えて言う。言い過ごす。言い過ぐす。
真景累ケ淵(1869頃)〈三遊亭円朝〉五五「思はず言過ぎて何(ど)うも悪いことを申しまして」

いい‐すごし いひ‥【言過】

〘名〙 言い過ごすこと。言い過ぎ。いいすぐし。過言(かごん)
※両足院本山谷抄(1500頃)四「あるは物をも飽ほどにはくわず、物を云ことも云いすごしの無い様に云ぞ」

いい‐すぐ・す いひ‥【言過】

〘他サ四〙 =いいすごす(言過)
堤中納言(11C中‐13C頃)逢坂越えぬ権中納言「いつの間に思ひよりける事にか、いひすぐすべくもあらず」

いい‐すぐし いひ‥【言過】

※能因本枕(10C終)三二一「この草子〈略〉あいなく、人のため便なきいひすくしなどしつべき所々あれば」

いい‐すぎ いひ‥【言過】

〘名〙 度を越えて、言うこと。また、そのことば。過言。
社会百面相(1902)〈内田魯庵〉犬物語「失敬ながら田舎侍の野暮な言過(イヒスギ)だネ」

いい‐すご・す いひ‥【言過】

〘他サ五(四)〙 程度を越えて言う。言い過ぎる。いいすぐす。
※浜松中納言(11C中)二「ものあはれなる気色を見て、いひすごしもしつべくおぼえければ」

いい‐そ・す いひ‥【言過】

〘他サ四〙 調子にのって言いつのる。言い過ごす。
源氏(1001‐14頃)帚木「かしこく教へたつるかなと思ひ給へて、我たけくいひそし侍るに」

いい‐あやま・つ いひ‥【言過】

〘他タ四〙 =いいあやまる(言誤)新撰字鏡(898‐901頃)〕

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