言通(読み)いいとおる

精選版 日本国語大辞典 「言通」の意味・読み・例文・類語

いい‐とお・る いひとほる【言通】

〘自ラ四〙
① 話の筋がよく通る。細かいところまで行き届いた、よくわかる話をする。
源氏(1001‐14頃)帚木「世のすきものにて、物よくいひとをれるを」
② どこまでも言い続ける。他人意見に妥協せず、同じ意見を通す。〔日葡辞書(1603‐04)〕

いい‐かよ・う いひかよふ【言通】

〘自ハ四〙 互いに言葉を交わす。音信を通じる。
紫式部日記(1010頃か)寛弘五年一一月「ただえさらずうち語らひ、すこしも心とめて思ふ、こまやかにものをいひかよふ、さしあたりておのづからむつび語らふ人ばかり」

いい‐とお・す いひとほす【言通】

〘他サ五(四)〙 どこまでも言い張る。ずっと同じことを言う。いいぬく。〔文明本節用集(室町中)〕
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)九「抗は敵なれども祐を誉たぞ。〈略〉細々云い通して祐が方へ酒を送るぞ」

いい‐かよわ・す いひかよはす【言通】

〘他サ四〙 手紙のやりとりをする。
平中(965頃)一三「見もえあはせで、言の通ひは時々いひかよはす人の車ぞ、来て、河原に立ちにける」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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