精選版 日本国語大辞典 「言捨」の意味・読み・例文・類語
いい‐す・てる いひ‥【言捨】
〘他タ下一〙 いひす・つ 〘他タ下二〙
① 言ったままで反応を待たない。言い放つ。
② 何の気なしに言う。不用意に言う。
※曲附次第(1423頃)「又、すて声とて、云をさめ、又句うつりなどの文字を云すてて、後句へうつる事あり」
※都路のわかれ(1275)「連哥などいひすてて、夜もすがら遊ぶ」
いい‐すて いひ‥【言捨】
〘名〙 (「いいずて」とも)
① 言ったままで、答えを待たないこと。返事を待たずに、言いっぱなしにすること。
③ (②が誤用されて) 点取り俳諧に対し、点取りをしない俳諧のこと。
※俳諧・信徳十百韻(1675)「書中の奥の彌生つこもり いひすてもこれのみを待時鳥」
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