西幸西村(読み)にしこうざいむら

日本歴史地名大系 「西幸西村」の解説

西幸西村
にしこうざいむら

[現在地名]岡山市西幸西

乙子おとご村の南、吉井川の河口左岸に位置し、同川を挟んで西はおき新田のうち九番に面する。幸島こうじま新田六ヵ村の最西端にあたる。「備陽記」には東接する東幸西村と併せ幸西村とあり、朱印高のほかと注記され高三千六七九石余、田畑二一六町七反余、家数一〇〇・人数六三四、小猟船より四端帆までの船五。正徳二年(一七一二)には邑久おくしん村・乙子村・幸西村と金岡かなおか村との間で、吉井川河口の白魚漁の漁場をめぐって争論が起こった。金岡村の漁場であるとする水域へ、三村から侵入したことが発端であったが、詮議の結果は新田村のため、古くから同漁場へ入漁する権益を保持していたとは認めがたいとされ、「向後猟仕間敷候」という幸西村にとって極めて厳しいものであった(撮要録)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android