西上町
にしかみまち
[現在地名]城端町 西上町
善徳寺の門前に位置する。享保一一年（一七二六）の城端絵図（城端図書館蔵）では、上横町（現御坊町）が東西に横切り、善徳寺側から三筋町・荒町・西上の本町が南から北へと広がる。当初は上町と称し、天正元年（一五七三）井口（現井口村）の十日市、山田（現城端町・福光町）の四日市が移転して開かれた（「城端町旧記」石川県金沢市立図書館蔵）。その後下町も成立、寛永年間（一六二四―四四）には東上・東中・東下・西上・西中・西下の六組に分けられ、寛文年間（一六六一―七三）には東上・東下・西上・西下の四組になった（「天保六年旧記抜書」洲崎家文書）。
西上町
にしうわまち
[現在地名]長崎市筑後町・大黒町・中町・西坂町
東上町の西、岩原川右岸にある長崎外町の一ヵ町で、陸手に属した。はじめ上町のうちで、一部は向船津上町であったとされる。キリスト教禁令以前はサン・ジュアン教会の門前にあたり、サン・ジュアンの町とも称されたという。寛文一二年（一六七二）の大町の分割策に伴い東上町・西上町の二町に分立（華蛮交易明細記）。同年の間数三一七間・実箇所数七一余・諸役御免箇所三（長崎県史）。元禄二年（一六八九）改の間数三一七間二尺余で、七一箇所半のうち三箇所が諸役御免（長崎拾芥）。文化五年（一八〇八）の長崎市中明細帳では町の縦の長さ一七一間四尺余・幅平均二間五尺余で坪数三千七二八坪余（地子銀一貫三一三匁七分）、箇所数七三、竈数一二二・人家一六〇、人別三六五、醤油酢造高一〇石。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
