袋中庵(読み)たいちゆうあん

日本歴史地名大系 「袋中庵」の解説

袋中庵
たいちゆうあん

[現在地名]左京区八瀬野瀬町

菊渓山と号し、浄土宗。本尊阿弥陀如来。開基を僧袋中とする。昭和四九年(一九七四)まで東山区五条橋東六丁目にあった。袋中は天正年中(一五七三―九二)琉球に渡り、国主黄冠馬幸明の帰依を受け、初めて念仏を布教したことで知られ、主著に「琉球神道記」五巻および「琉球往来記」一巻がある。帰国後東山三条法林ほうりん(現京都市左京区)を復興し、元和五年(一六一九)東山菊渓きくたに隠棲の地として小庵を結んだ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android