精選版 日本国語大辞典 「蛇目」の意味・読み・例文・類語
じゃ‐の‐め【蛇目】
〘名〙
① ヘビの目。また、そのようないじわるな目つき。冷酷そうな目つき。じっと見すえるような鋭い目つき。
② ヘビの目のように、太い輪のかたちをした図形。蛇の目輪。
(イ) 紋所の名。蛇の目、三つ剣蛇の目、九曜蛇の目、捻蛇の目、三つ蛇の目などがある。
※俳諧・続山の井(1667)秋上「雲の袖の蛇の目の紋か月の笠〈心計〉」
(ロ) 一般的に模様についていう。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第二六「雰の海蛇の目の舟を漕(こぎ)よせて 只見て遊山酒すきの友」
※自然と人生(1900)〈徳富蘆花〉写生帖「水の面にぽつりと一つ雨点の落ちて蛇(ジャ)の目(メ)を画くと思へば」
(ハ) 旧海軍士官の袖につけた印。
③ 「じゃのめがさ(蛇目傘)」の略。
※談義本・教訓不弁舌(1754)四「お身の傘(からかさ)を見やれ。蛇(シャ)の目とやらんいふて」
※童謡・あめふり(1925)〈北原白秋〉「あめあめふれふれ、かあさんが、じゃのめでおむかひ、うれしいな」
④ 「じゃのめまわし(蛇目回)」の略。
⑤ 「じゃのめずし(蛇目鮓)」の略。
※雑俳・柳多留‐六四(1813)「きつい事蛇の目の出はに加藤ふし」
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