蘇・甦(読み)よみがえる

精選版 日本国語大辞典 「蘇・甦」の意味・読み・例文・類語

よみ‐がえ・る ‥がへる【蘇・甦】

〘自ラ五(四)〙 (黄泉(よみ)から帰る意)
一旦死んだ人が生きかえる。蘇生する。
書紀(720)敏達一二年一二月(前田本訓)「遂に十二月の晦に、光を失ふを候(うかか)ひて殺しつ。日羅、更に蘇生(ヨミカヘリ)て曰はく」
② 一旦衰えたものが力を得て再びさかんになる。衰退したものが、また盛行する。息を吹き返す。
良人自白(1904‐06)〈木下尚江〉後「今の我は復活(ヨミガヘ)った我である」

そ‐・す【蘇・甦】

〘自サ変〙 生き返る。よみがえる。
太平記(14C後)一八「今一度金崎へ向て、先度の恥を雪(きよ)城中の思を蘇(ソ)せしめんと、様々思案を回(めぐら)しけれども」

よみ‐がえり ‥がへり【蘇・甦】

〘名〙 よみがえること。衰えたものが再び力をもりかえすこと。また、そのもの。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
古今著聞集(1254)一七「物もいふこともせず、よみ帰りの如くにて、十四五ばかりまでは、いきてありし」

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