藪蕎麦(読み)ヤブソバ

デジタル大辞泉 「藪蕎麦」の意味・読み・例文・類語

やぶ‐そば【×藪蕎麦】

甘皮をとらずにひいた蕎麦粉でつくった、淡緑色蕎麦。また、そういう蕎麦を使うそば屋屋号

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精選版 日本国語大辞典 「藪蕎麦」の意味・読み・例文・類語

やぶ‐そば【藪蕎麦】

〘名〙 「藪」の名を冠称する蕎麦屋系統でつくるそば。甘皮をとらずにひいたそば粉を使用するため、薄緑色をしている。
※俳諧・文化句帖‐四年(1807)正月「藪蕎麦のとくとく匂へかへる鴈」

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「藪蕎麦」の解説

やぶそば【藪蕎麦】

①そばの実を甘皮がついたまま挽いたそば粉を用いて打った薄緑色のそば。
②東京の代表的なそば屋の老舗の屋号の一つ。「かんだやぶそば」(千代田区神田淡路町)、浅草の「並木藪蕎麦」(台東区雷門)、上野の「池之端藪蕎麦」(文京区湯島)などが知られる。◇元祖幕末のころ団子坂にあった「蔦屋(つたや)」で、のちに「藪蕎麦」を屋号としたが、この店に竹やぶの茂った広い庭があったからとも、「薮下(やぶした)」と呼ばれる場所にあったからともいわれる。

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