そば粉(読み)そばこ(英語表記)buck wheat

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「そば粉」の意味・わかりやすい解説

そば粉
そばこ
buck wheat

ソバの種実を粉砕して得た粉。殻以外をそのまま粉砕した全層粉,種子の胚乳内層部の白い部分を中心に粉砕した更科粉,種子の中層,表層部からとった黒色の粉に大別される。少量の小麦粉ナガイモ鶏卵などの「つなぎ」を入れて練り,そば (そば切り) をつくるほか,そばぼうろ,そば饅頭などの菓子の原料としても用いられる。国内産は減少して,多くが輸入されている。成分の特徴はビタミンB類が多いことと毛細血管強化作用をもつルチンが含まれていること。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のそば粉の言及

【製粉】より


[そばおよび米の製粉]
 そば種実の構造は,米・麦と比較して胚芽の量がひじょうに多いこと,および胚乳にタンパクが少なく胚芽と種皮の部分にタンパクその他の成分がひじょうに多いことが大きな特徴である。このため胚乳のみを採り分けると風味のとぼしいそば粉になってしまうため,そば製粉は胚乳部に胚芽および種皮の一部,あるいは殻の一部までも含めてそば粉としている。この点が胚乳部のみを集める小麦製粉と根本的に異なる。…

【ソバ(蕎麦)】より

… ソバの種子はコムギよりもタンパク質がやや多く,アミノ酸構成も良質で,栄養価が高い。製粉してそば粉にする。日本での主用途はそば用で,ほかにそば粉菓子,そばがきなどに用いる。…

※「そば粉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」