藤巻郷(読み)ふじまきごう

日本歴史地名大系 「藤巻郷」の解説

藤巻郷
ふじまきごう

甲府盆地南部、釜無・笛吹両川の合流点近くにあった中世郷。元亀二年(一五七一)「藤巻之郷」の検地が行われ、五月一七日渡辺豊前守に当年所務三貫文(「武田家印判状」渡辺ひろ江家文書)、同日田中弥三左衛門に二貫文の地が与えられた(「武田家印判状」樋泉昌起家文書)。武田氏滅亡後には徳川氏によって武田氏旧臣に対する大量の本領安堵が行われるが、当郷においては、天正一〇年(一五八二)一一月二三日饗場主税助に対して藤巻五〇〇文(「徳川家印判状写」中巨摩郡志)、一二月三日田中弥右衛門に五貫文(「徳川家印判状写」甲斐国志)、同日河野三右衛門尉に二貫文(徳川家印判状写「巨摩郡古文書」若尾資料)がそれぞれ本領として安堵されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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