薬医門(読み)ヤクイモン

デジタル大辞泉 「薬医門」の意味・読み・例文・類語

やくい‐もん【薬医門】

2本の本柱の背後だけに控え柱を立て、切妻屋根をかけた門。

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精選版 日本国語大辞典 「薬医門」の意味・読み・例文・類語

やくい‐もん【薬医門】

〘名〙 門の一種。現在は本柱と控柱各二本ずつと、冠木、男梁(おうつばり)、女梁(めうつばり)などから成り、屋根が切妻破風造りのものをいう。桃山時代の大工書「匠明」では棟門の簡単なものとし、「裏門也」と記している。〔庭訓往来(1394‐1428頃)〕

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「薬医門」の解説

薬医門
やくいもん

親柱後ろに2本の控柱を立て,切妻(きりづま)の屋根をかけた門。女梁(肘木)と男梁(腕木)は親柱と控柱の両方にまたがるようにおかれ,男梁の上の板蟇股(いたかえるまた)が支える棟木も親柱と控柱の間に位置する。四脚門よりは格下だが,棟門より格上とされる。

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世界大百科事典(旧版)内の薬医門の言及

【門】より

…屋根は切妻造であるが,近世以後は入母屋造のものもでき,また唐破風(からはふ)形にしたものも現れる。 薬医門(図5)は側柱が片側だけにあるもので,本柱は門の中心より前方にあり,棟の真下にこない。この名称の起源については諸説があるが明らかでない。…

※「薬医門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」