蓋し(読み)ケダシ

デジタル大辞泉 「蓋し」の意味・読み・例文・類語

けだし【蓋し】

[副]
物事確信をもって推定する意を表す。まさしく。たしかに。思うに。「蓋しその通りであろう」
(あとに推量意味を表す語を伴って)もしかすると。あるいは。
もも足らず八十隅坂やそくまさかに手向けせば過ぎにし人に―逢はむかも」〈・四二七〉
(あとに仮定の意味を表す語を伴って)万が一。もしも。ひょっとして。
「わが背子し―まからば白妙の袖を振らさね見つつしのはむ」〈・三七二五〉
おおよそ。大略。多く、漢文訓読文和漢混淆文などに用いる。
「よって勧進修行の趣、―もってくの如し」〈平家・五〉
[類語]たいてい恐らくたしかまず多分おおかた文字通りまさにまさしく

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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