落懸・落掛(読み)おとしがけ

精選版 日本国語大辞典 「落懸・落掛」の意味・読み・例文・類語

おとし‐がけ【落懸・落掛】

〘名〙
床の間上方、床柱の間に左右に渡した横木。書院窓などの同様の材をもいう。おとしがき。
仙伝抄(1445)「風鈴はもろこしには〈略〉又をし板のおとしがけにもかくるなり」
仏像を入れる厨子(ずし)などの、欄間の下に取り付けた雲形のほりもの。
③ 木製の火鉢の内側に、灰や火を入れるために落とし込むようにはめる、銅やブリキなど薄い金属板で作った容器。おとし。
元祿一六八八‐一七〇四)の頃に流行した髪形の一つ。普通より、元結(もとゆい)をもとどりの根元に近くかける。
※浮世草子・男色大鑑(1687)八「いまだ十六とみて十五なるべき美女の、〈略〉おとしがけのはね鬠(もとゆひ)、すかし形のさし櫛」
⑤ 取引所の取引員が、売買両建玉の一方だけを転売または買い戻して、片建とすること。〔取引所用語字彙(1917)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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