萱沼村(読み)かやぬまむら

日本歴史地名大系 「萱沼村」の解説

萱沼村
かやぬまむら

[現在地名]松田町やどろぎ

西南境を中津なかつ川が流れ、東は八沢はつさわ(現秦野市)、西は虫沢むしざわ村、南は神山こうやま村、北は弥勒寺みろくじ村と接する。現松田町で最高所に位置する。

近世小田原藩領。現寄地区七ヵ村の総称東山家ひがしやまがに含まれ、正保国絵図に村名をみる。寛文元年(一六六一)の年貢割付状(県史四)によれば田方一町二反余、畑方二三町七反余、山畑二四町六反余。同一二年の村明細帳(同書)によれば、百姓内林は一五ヵ所すべてが雑木林、用水源は一五町ほど離れた山、村の負担は正月用の御飾道具・御門くい木・鬼打木山芋・柿渋・鳥もち・猿取はらのいなど。また川奉行が神山村に来た時には鵜松明を出し、作間稼は薪を小田原、大磯(現中郡大磯町)へ売出している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

土砂災害

大雨や地震が誘因となって起こる土石流・地滑り・がけ崩れや、火山の噴火に伴って発生する溶岩流・火砕流・火山泥流などによって、人の生命や財産が脅かされる災害。...

土砂災害の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android