萩原麻未(読み)はぎわらまみ

知恵蔵 「萩原麻未」の解説

萩原麻未

広島県出身のピアニスト。1986年12月2日生まれ。現在はフランスのパリを拠点に活動中。幼い頃より感情あふれる演奏が特徴で、2010年ジュネーブ国際音楽コンクールピアノ部門で日本人で初の優勝を果たした。
ジュネーブ国際音楽コンクールは、1939年からスイスのジュネーブで開催されており、3大ピアノコンクール(ショパン国際ピアノコンクールエリザベート王妃国際音楽コンクールチャイコフスキー国際コンクール)に次ぐ権威のあるコンクールの1つ。若手音楽家の登竜門と言われている。審査が厳しいことでも有名で、該当者がいない場合授賞を見送る場合もある。過去8年間、ピアノ部門からは優勝者が出ていなかった。
5歳から本格的にピアノを習い始め、数カ月後には広島県三原市で開かれた「みはらジュニアピアノコンクール」で優勝。小学6年生で国内有数のコンクール「ピティナ・ピアノコンペティション」で金賞受賞、中学2年生でイタリアの「フィナーレ・リーグレ国際コンクール」のピアノ部門1位のパルマ・ドーロ賞を受賞した。
18歳のとき、映画化もされ話題になったマンガ「のだめカンタービレ」の主人公である女性ピアニスト野田恵(のだめ)が留学したパリ国立高等音楽院進学修士課程首席卒業した。本人も同マンガのファンで、マスコミなどでは「リアルのだめ」とも言われている。

(富岡亜紀子  ライター / 2010年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「萩原麻未」の解説

萩原麻未 はぎわら-まみ

1986- 平成時代のピアニスト。
昭和61年12月2日生まれ。5歳でピアノをはじめ,小嶋泰子,クラウディオ・ソアレスらに師事。平成8年(小学6年)でピティナ・ピアノコンペティションで金賞。12年(中学2年)イタリアのフィナーレ・リーグレ国際コンクールピアノ部門1位パルマドーロ賞。22年パリ国立高等音楽院修士課程を首席で卒業,同年ジュネーブ国際音楽コンクールのピアノ部門で日本人初の1位優勝をはたした。同コンクールは該当者がなければ優勝者を出さないことで知られ,彼女の1位優勝はピアノ部門では8年ぶり。24年出光音楽賞。広島県出身。広島音楽高卒。

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