菅谷鑪(読み)すがやたたら

日本歴史地名大系 「菅谷鑪」の解説

菅谷鑪
すがやたたら

[現在地名]吉田村吉田村

吉田村菅谷に所在する永代鑪。出雲地方は古代から鑪吹きによる製鉄が行われ、良質の鋼を生産していた。田部家の祖は紀州熊野庄田辺氏の流れと伝え、文永年中(一二六四―七五)田辺入道安西という人が吉田村に移住し、安西一〇代の子孫彦左衛門が寛正元年(一四六〇)一族相寄り鉄山の経営を始めた。戦国期には備後周藤氏の家臣として合戦に従事し、天正九年(一五八一)頃から製鉄業を専業とし、大正一二年(一九二三)まで鑪製鉄を行った。原料である山砂鉄の採取場を含めると現吉田村・掛合かけや町・三刀屋みとや町にまたがり、菅谷鑪はその中心であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android