菅ノ上村(読み)すげのうえむら

日本歴史地名大系 「菅ノ上村」の解説

菅ノ上村
すげのうえむら

[現在地名]北川村菅ノ上

竹屋敷たけやしき村の南、小川こがわ川流域に位置するが、竹屋敷村との中間やや南には木地師が住んだという伝えの残る尾河おごう集落がある。北川村の枝村。伝承では源氏の末流という森若右衛門が、まず尾河の少し上流の地(若べの段)に隠れ住み、のちに尾河名本平なもとだいらに下り、さらに菅ノ上の上段うわだんに住んだ後に現在の菅ノ上集落を開いたという。万治元年(一六五八)の先祖書指出(森家文書)および安政五年(一八五八)頃の先祖書指出控(同文書)によると、森藤右衛門の父森助五郎が在地領主の北川木曾進より田畑九反を拝領して材木奉行を勤め、その死後も藤右衛門が木曾進に仕えていたが、長宗我部元親の阿波国攻略で木曾進が討死したため菅ノ上に帰り、その後は「ろう人分にて御抱」になったと伝えている。

天正一五年(一五八七)の北川之村地検帳は「自是菅ウ井村」として東小川名四六筆一町八反一三代四歩を記すが、うち切畑は二反三〇代、作物は芋・蕎麦。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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