荒木田久老(あらきだひさおゆ)(読み)あらきだひさおゆ

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

荒木田久老(あらきだひさおゆ)
あらきだひさおゆ
(1746―1804)

江戸後期の国学者。五十槻園(いつきのその)と号した。伊勢外宮権禰宜(いせげくうごんねぎ)、度会正身(わたらいまさのぶ)の第4子で、外祖父小田秀世の養子となり、権禰宜となるが、離縁。荒木田久世の養子となり、内宮(ないくう)権禰宜となる。20歳のとき江戸に出、3年間賀茂真淵(かもまぶち)に国学を学ぶ。豪放な人柄門人も多く、伊勢の県門(けんもん)として本居宣長(もとおりのりなが)と対立した。『万葉考槻(つき)の落葉(おちば)』『日本紀歌解(にほんぎうたのかい)』『続(しょく)日本紀歌解』『竹取翁(たけとりのおきな)歌解』などの著書を残す。万葉調の歌をよくし、『槻落葉歌集』がある。

上野 理]

『神宮司庁編『荒木田久老歌文集並伝記』(1953・神宮司庁)』

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